自閉症の行動特性や認知特性 を客観的に観察することから支援を組み立てます。そして、自閉症の特徴から行動理由を導くよう心掛けます。

 これを行うためには、自閉症の理解が必須ですね。

 美音の郷では自閉症を理解するための動画を作成し、いつでも自由に閲覧できるようになっています。

  自閉症の方々の生活を観察して得られる情報や、家族からのお話、支援者からの意見などを参考にして自閉症の行動を理解する事が大切です。


 保護者のニーズを把握し、理解して、支援の方法を考えます。美音の郷の提供できる支援と、ご両親の求める支援が同じ方向を見れるように、両親との意見交換を行います。


 TEACCHは治療ではないので、自閉症は治りません。

 TEACCHは、治療を行うのではなく、地域での生活を支えていくための長期にわたる支援プログラムを提供します。

 障がいのためにできないのならば、障害を克服するのではなく、できなくてもいいように周りの環境を変えるという考えが重要なのです。


 自閉症という同じ診断であっても、一人ひとりの特性を知ることが大切です。

 今持っている能力、得意な事、苦手な事を知って、何を教えるべきかを考え、環境を整 備することで、苦手な点を補います。

 個人の違いを知るためにアセスメント(評価)を行います。(個別化の原則)

 美音の郷では、毎週水曜日には各種委員会が開かれていますが、その半分を利用者さんへの支援の話し合いの場としています。施設長、サビ管、フロア長の他、主治医の精神科の先生にも加わってもらい、活発な議論が行われています。


 構造化とは、ここの自閉症特性を理解した上で、自閉症の方々がわかりやすい、生活し やすい環境を設定するための工夫のことです。

 ここで注意しなければならないことは、画一的(皆同じ)であってはならないと言うことです。

 4.で述べたように、自閉症の方々に会わせた構造化の方法を考える必要があります。

 そして、個別アセスメントに基づいて、構造化を考えます。

 美音の郷では、一般的な日常支援に構造化の考えを取り入れています。


 認知理論を重視すると言うことは自閉症の認知特性から支援の方法を考えると言うこと です。行動理論を重視すると言うことは、実際に自閉症の方が行った行動を正確に把握することで支援の方法を考えると言うことです。

 美音の郷では、不適切行動に対し行動理論の考えを元に支援を考えています。


 現在ある能力に重点を置き、達成可能なレベルに課題設定します。小さな目標を立て、一歩一歩飛ばさずに少しずつ登っていきましょう(スモールステップ)

 失敗はするでしょうよ。人間だもの。出来なかったことに対して、「叱る」「怒る」「指導する」はしません。

 美音の郷は、「できた」ことに目を向ける支援を心掛けています。


 支援者は、自分の専門分野のみにとらわれずに、自閉症の方の全体像をつかんで支援することが大切です。


 現在のところ、自閉症を治癒に導く治療法はありません。だからこそ、支援は生涯にわたって必要であるという前提に立っています。