注意には「選択性注意:見つける力」「持続性注意:続けられる力」「転導性注意:変えられる力」「分配性注意:同時に何かを行う力」の4つがあります。

 

①自閉症の方は「選択的注意」の低下が見られます。

 選択的注意は、多くの情報から今必要な情報だけを選ぶ機能です。

食事中に隣の人が気になったり、窓の外に注意が向いて食事が進まなかったりするのも選択的注意の低下によることが多いです。

 TEACCHでは、パーテーションで仕切りをしたり、回りの刺激を取り除く、気が散る原因を取り除く等の、物理的構造化で対応します。

 

②「持続性注意」の低下があると、注意力や集中力が続かず、疲れやすかったり、途中で止めてしまったりします。こまめに休息を取るなどの対応の工夫が求められます。

 

③「転導性注意」の低下があると、他の別のことに気づいて注意を切り替えることが難しくなります。自閉症のこだわりの原因の一つといわれています。

 

④「分配性注意」の低下があると、同時に注意を向けながら行動することが難しくなります。並列で物事を進めない(なるべく一つずつやるようにする)などの配慮が必要です。