自閉症の方は、刺激に対する感覚を脳が過剰に受け取ってしまうことで、些細な刺激であるにもかかわらず、日常生活に支障を来すほどの苦痛を感じることがあります。

 感覚過敏(刺激に対する反応が過剰)は、大人の男の人の話し声が苦手だったり(聴覚過敏)、重ね着を嫌がったり(触覚過敏)、特定のものしか食べない、偏食がある(味覚過敏)、お風呂に入らない(温度覚過敏)などが挙げられます。

 

 逆に感覚鈍麻(刺激に対する反応が鈍い)が見られる場合もあり、気がつかないうちに大きな虫歯が出来ていた(痛覚鈍麻)、熱い物に触れても気がつかない(温度覚鈍麻)などが挙げられます。


 生まれつきの脳機能の特徴であるため、その症状を治すことは難しいです。

 (味覚過敏のある方に)苦手なものを食べさせる、(聴覚過敏のある方に)大きな声で話しかけるなど、慣れさせようなどと考えたりしてはいけません。

 「苦手」を軽減させるための対処法や工夫を、皆で考えていきましょう。